はじめに
私はこの秋もさまざまな資格試験を受験する予定ではある。そして、その中でもいくつかの新しい資格試験にも挑戦する予定である。
新しい資格試験には次のような特徴が見られる。
第一に、受験参考書などが出回っていないため、どのような問題が出るのか分からないという点である。長年実施されてきている試験については、過去に出題された問題を見れば一定の傾向をつかむことができ、受験対策を立てることもできるが、新しい試験については、とにかく試験会場に行って問題文を見ないことにははじまらない。従って、勉強してきた時間というよりも、その分野に対する自分の専門性を問うことができるのである。
第二に、各種資格試験の第一回の問題はやさしいことが多い。これは、受験生だけではなく、出題者にとってもまさに「第一回」だからである。即ち、出題者の方としても、受験生がどの程度できるかというのが捉えにくく、あまりに難しい問題を出題してその資格試験の受験生が減ってしまうことを避けるために、若干やさしめの問題を出題する傾向があるのである。
第三に、やさしめの問題が出題されることにも絡んで、第一回試験の合格率は高いことが多い。例えば、平成10年度から実施されている日本商工会議所主催のビジネス実務法務検定試験(三級)についても、第一回試験の合格率は八五・七%であるのに対し、第二回試験の合格率は五五・〇%と激減している。この理由としては、出題者側が受験生のレベルを把握することにより、試験問題が難しくなること、及び第一回試験である以上、ものすごく実力のある者も多く受験することなどがあげられる。
さらに、初回の試験について、あまりにも合格率が低いと、次回から受験しようと思う人が減り、実施団体側の収入につながらないといった事情も考えられる。第1回目の試験受験生は、いわばそのあとの受験者を呼び寄せるための「エサ」でもあるのだ。悲しいかな、これが資格受験業界での現実である(ただ、本当に合格したい人からみれば、何回目の試験で合格しても同じなのでおいしいことには変わりはない)。
いずれにせよ、第一回試験はおすすめの試験であることが多いのが現状である。あとはいかにして資格試験に関する情報を仕入れるかであるが、自力ではなかなか難しい。私自身も、雑誌・新聞・DM・他のホームページなどをかなり探って、やっとこれだけの情報をつかんでいるのである。興味のある方は、本ホームページで探していただくか、直接掲示板などでご質問してほしい。
まとめ
おそらく2001年になっても新しい資格試験がいくつか始まるであろうし、特に経済・金融関係については新しく国家資格ができるといわれている(発表されている中では、日本商工会議所が主催する「DC(確定拠出年金)プランナー」などがある)。メジャーな資格に挑戦するのもよいが、第一回試験に挑戦し、その分野での開祖を目指して頑張ってみるのもよいではないだろうか。
ただし、新しい資格だけに、企業などの資格に対する評価は未知数であることはいうまでもない。このあたりには注意が必要である。
|