はじめに
現在の世の中は実力主義。大企業に勤めている会社員も、何か自分でアピールできるものがなければ、いつリストラにあうか分からない時代である。企業の中で生き残っていく手段として、いろいろな本・雑誌で「資格をとって自分を磨こう」という内容のことが書かれている。それでは「資格」っていったい何なのだろうか?
一般的に、現代社会は「マニュアル化時代」だといわれており、人々は成功した者の書いたマニュアル本を読んで、その真似をしている。しかし、十人十色というように、人の興味や関心事は個人個人で異なるものである。就職・転職活動で行う「自己アピール」がいい例である。マニュアル本に書いてあることを真似しただけでは、「あの本をよく覚えてきたね。」と思われるだけで、面接官に自分の魅力・意気込みを伝えることなんて到底不可能である。近い将来きっと自分の個性を最大限発揮しなければならない、生き残りをかけた時代がやってくるであろうから、我々はこれに備えなければならない。
そこで、自分の個性を十分に考え、それを最大限アピールする手段の1つとして挙げられるのが「資格」である。現在の日本には、私の把握しているだけでも3000種類にも及ぶ資格があり、いろいろな人々のニーズに合うよう、日々増設されている。自分の最も興味の持てる分野で、自分らしさを強調することが出きるので、自己アピールの手段には最適である。
私は「資格」には大きく2つの意味合いがある。
1.自分の努力に対する目標
せっかく何かやろうという気があっても、目標がなければだらだらと時間だけが過ぎていってしまう。期限を決めて何かをやるというのは、社会人にとって常識といえよう。
資格の取得を一つの目標とすれば、試験の日までにどの程度の努力をする必要があるのかが分かり、学習のペースメーカーとなる。また、目標が達成できればそれだけで充実感が得られるし、次へのステップアップの意欲も出てくるものである。
2.実績を結果として残す
例えば、マラソン大会で優勝したならば、それは自分の実績として一生残る。しかし、特殊な技能や専門知識に関しては大会などがないために、せっかく身につけても形としては何も残らない。これはもったいない話である。
大学の授業では、勉強した内容を単位あるいは学位として残すことができるが、実社会でこれにあたるものこそが「資格」である。せっかく学んだ知識や技術を「資格」という形で残せば、後にそれを忘れてしまっても、資格を取ったという実績だけは残る。将来自分の子供や孫に自慢することだってできる。
まとめ
このように、せっかく何かをやるのだったら、それについて「資格」という目標を立てて、「資格」取得によって形として残しておくというのはいかがだろうか。例えば、同じお酒が好きだという人でも、ビールが好きならばビアテイスター、ワインが好きならばワインアドバイザー、日本酒が好きならばきき酒師等違った資格が用意されているのである。スポーツをやっている人もそれぞれにつき審判員の資格がある。個人個人それぞれ違うことに挑戦できるのが資格の最大の利点である。最大限利用してもらいたい。
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