はじめに
講習会で取れるような資格が本当に評価されるのだろうか。また、本当に誰にでも取れるのだろうか。このような疑問を持つ人も多いかもしれないが、これから紹介する資格はすべてれっきとした国家資格又はそれに準ずるものであるので第一の点は心配ない。第二の点についても、受験資格の限定されていないものも多く、修了試験があるといってもほとんど形だけのものとなっているため、特に心配はない。
講習で取れる資格はこの他にもいくつかあるが、それらの多くは、多額の費用がかかる、講習で拘束される時間がかなり長くなる等の難点がある。これに対して、今回あげた資格については、ほとんどが二・三日という短時間で、しかも一万円程度の料金で取れるものばかりである。履歴書に何も書くことがなくて困っている人は、今のうちにこのような資格講習を受講してみてはいかがだろうか。
1.食品衛生責任者
飲食店を営もうとする場合、必ず一人以上の食品衛生責任者を置かなければならないこととなっている。食料品の調理や加工が衛生的に行われているかをチェックするのがこの資格取得者の仕事である。
この資格の取得要件は都道府県によって異なるが、東京都の場合、二日間の講習に出席し、最後に簡単な確認テストに合格すれば資格を取ることができる。講習は月に五回以上行われている。
2.救急法講習修了者
これは、疾病の予防や苦痛の軽減を目的として赤十字社の事業として推進している資格である。しかも、何と無料で講習を受講することができる。
こういった特殊訓練を受けていることは何かとプラスに評価されることが多いので、取って意義のある資格といえよう。なお、講習には普通・上級の双方があり、実施については最寄りの消防署に問い合わせるとよい。
3.小規模ボイラー取扱者
ほとんどのビルにはボイラー設備があり、それらを管理するにはボイラー技士の資格までは必要としない。ボイラー協会が実施している小規模ボイラー講習に参加すれば、これらを取り扱う資格を得ることができる。
講習は二日間で、最後に確認テストが実施される。東京都の場合、二・三ヶ月に一度の割合で講習が実施されている。
4.防火管理者
防火管理体制を確立して、その執行と運営にあたるのが、防火管理者である。具体的には、防火・避難訓練の実施や消防設備の点検等を行う。
二日間の講習に参加し、簡単な確認テストを受けることで資格を取得することができる。東京都の場合、ほぼ毎週講習が開催される。
5.各種スポーツ審判員
高校時代又は大学時代に運動をやっていた人は多い。そういった人は、せっかくだからそれを資格に変えてしまってはどうだろうか。
スポーツ審判員にも様々あるが、その中でも初級の方は、大抵一日程度の講習で資格を取得することができる。興味を持った方は、一度協会の方に問い合わせてみるとよい。
6.工場の作業主任者等
工場の作業者の資格についても講習で取得できるものが多い。例えば、有機溶剤作業主任者、特定化学物質等作業主任者、鉛作業主任者、普通第一種圧力容器取扱作業主任者、東京都公害防止管理者等がこれにあたる。
大学の理科系の学生や、工場で働いている人にとっては、将来の昇進のためにも、取っておいて損はない資格と言えよう。
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