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2010年10月24日アーカイブ

検定試験を評価し、その質を確保することは、企業等における人材育成にも影響を及ぼしたり、民間事業者が提供する多様な教育サービスの質の向上に資することになったり、社会の様々な場面において効果をもたらすものである。

検定試験の社会的有用性については、様々な疑問も指摘されている。そもそも検定試験が単なる知識の吸収に偏ってしまうといった側面や、日本人は勉強熱心であるが、受検者自らが学校教育や様々な学習活動を通じて検定学習で蓄積した知識を実社会において活用できているかといった懸念があることなどである。

こうした中、受検者個人が学習成果を様々な場面において活用すれば社会が活性化することにもつながることから、検定試験を評価し、その質の確保を図ることに加えて、検定試験を通じて測定された知識や技術が社会において活用されるような環境を整備することも重要である。この環境整備にあたっては、検定試験の質を確保し、学習者の信頼を高め、学習を奨励することが、社会全体の利益にもつながるという意識について、検定試験の結果を利用する学校や企業等が共有するなど、社会における様々な関係者の理解と協力が不可欠である。その際、検定試験は、合格して単に資格を取得するだけでなく、取得するまで努力するというプロセスも大切であり、そうしたプロセスも社会において重視されることが期待される。

一方、企業にとっては、資格を持っているという理由だけでなく、活動や実績等を総合的に判断して人材を評価し、採用等することも多いため、受検者個人の側にも、検定試験を受検する際には、その動機を明確にし、受検後の活用を視野に入れた目的を持った行動が期待される。

なお、文部科学省の「生涯学習に関する世論調査」の結果によると、生涯学習を通じて身につけた知識・技能や経験を自分以外のために生かすことについて、8割以上の者が肯定的な回答をしており、また、生涯学習の成果活用の場として、地域や社会における教育活動へ参加したいと4割強の者が回答している。

こうした実情を勘案すると、将来的には、様々な学習成果が、学校や企業のみならず、家庭教育支援やボランティアといった形で地域において生かされ、地域で活躍する人材が増加し、地域の活性化等に寄与するよう、社会的な要請に応じた新たな検定試験が創出されることも望まれる。

その結果、特定の知識や技術のみならず、子どもから社会人や高齢者に至る国民一人一人の有する多様な能力が、適切に評価され、社会の様々な場面において活用されるような環境が構築されていくことが期待されるであろう。

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