田中角栄元首相は「一級建築士」の第1号
ロッキード事件で世間をにぎわせた田中角栄元首相であるが、彼は第1号の「一級建築士」であることを知っている人は少ない。
そもそも一級建築士は、1950年に施行された建築士法に基づき、1951年に第1回試験が行われた難関資格試験である。受験資格が限定されているために、いわゆる「記念受験」がほぼない状況で、合格率が10%程度というのは本当の難関試験といえよう。
この建築士法にも抜け道があった。今では改正のためになくなった附則というのがあり、1951年3月31日において、建設大臣(今の国土交通大臣)の選考を受けて、一定の条件を満たし、一級建築士になるふさわしい知識及び技能を有すると認められた者は、国家試験を受けないで一級建築士の免許を受けることができると規定されていた。つまり、当事は無試験で一級建築士になる抜け道が用意されていたのである。
田中元首相は建築士法を議員立法した1人であり、自分に資格を与えるためにこのような規定を盛り込んでいたのだろうか?田中氏は建築系の専修学校を卒業しており、国会議員となる前も自分の建設会社を持っていた。これが実務経験となったのか、その後「一級建築士」という資格を取得したのである。日本経済新聞で「私の履歴書」を連載していたときも、「一級建築士」という肩書きを書いていたそうだ。
自分で国家資格を作り、自分で第一号になるというのは、なんともおかしな話である。しかし、資格というのは所詮そのようなものに過ぎないのだということであろう。
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